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浄化槽の法定検査結果票の見方|判定区分と指摘への対応

公開日 更新日 情報の最終確認日 2026/09/01

この記事の結論

法定検査(7条・11条検査)の結果票は、外観検査・水質検査・書類検査の結果と、総合判定「適正」「おおむね適正」「不適正」が書かれた、浄化槽の健康診断書です。判定と指摘事項を確認し、内容に応じた相手に相談すれば大丈夫です。

  • 「適正」=浄化槽の機能はおおむね正常。今の維持管理を継続
  • 「おおむね適正」=一部に改善が望ましい点がある・経過観察。指摘事項を確認して手当てする
  • 「不適正」=改善を要する状態。放置せず、指摘内容に応じて保守点検業者・清掃業者・工事業者へ相談
  • 結果票の内容がわからないときは、検査を行った指定検査機関に直接問い合わせてよい

30〜60秒でチェック

  1. 結果票の総合判定(適正/おおむね適正/不適正)を確認する
  2. 指摘事項・所見の欄を読む。何について(機器・汚泥・消毒・書類など)の指摘かをつかむ
  3. 「不適正」または理解できない指摘がある場合は、結果票を手元に置いて保守点検業者か検査機関に電話する
  4. 確認が終わったら、結果票は点検・清掃の記録票と一緒にファイルして保管する

法定検査は3つの検査で構成される

法定検査(7条検査・11条検査)は、都道府県知事が指定した検査機関(指定検査機関)が、環境省の通知に基づいて次の3本立てで行います。結果票にも、おおむねこの3つの区分ごとに結果が記載されます。

  • 外観検査:浄化槽の設置状況、ブロワーなど機器の稼働状況、悪臭や害虫の発生状況、消毒の実施状況などを目視等で確認します
  • 水質検査:浄化槽の水を採って、処理がきちんと働いているかを調べます
  • 書類検査:保守点検・清掃の記録票が保存され、適正な間隔で実施されているかを確認します

つまり法定検査は「水質だけ」を見るものではなく、維持管理の体制まで含めて浄化槽の状態を総合的に確認する仕組みです。

水質検査では何を測っている?

水質検査の項目は環境省の通知で示されており、代表的なものは次のとおりです。

  • pH(水素イオン濃度):処理水が極端な酸性・アルカリ性になっていないか
  • 汚泥沈殿率:槽内の汚泥のたまり具合の目安。清掃時期の判断材料になります
  • 溶存酸素量:ばっ気(空気の供給)が足りているか。ブロワーの働きと関係します
  • 透視度:処理水の濁りの程度
  • 塩化物イオン濃度:単独処理浄化槽等で、処理の状況を推定する手がかりになります
  • 残留塩素濃度:放流前の消毒がきちんと行われているか
  • BOD(生物化学的酸素要求量):水中の汚れの量を表す代表的な指標
どの項目を測るか、結果票の様式や記載のしかたは検査機関(都道府県)によって異なります。各項目の見方や基準について不明な点は、結果票を発行した検査機関に問い合わせるのが確実です。

判定区分「適正」「おおむね適正」「不適正」の意味

結果票には、環境省の判定ガイドラインに沿った総合判定が記載されます。3つの区分の意味は次のとおりです。

総合判定の区分と対応の目安
判定意味とるべき対応
適正浄化槽の機能はおおむね正常に発揮されている現在の保守点検・清掃を継続する
おおむね適正一部に改善が望ましい点がある、または経過観察が必要指摘事項を確認し、次回の保守点検時などに対応してもらう
不適正浄化槽の機能に支障があり、改善を要する放置せず、指摘内容に応じて業者へ相談し改善する

「おおむね適正」は不合格ではありませんが、「何も指摘がなかった」という意味でもありません。指摘事項の欄を読み、小さな改善点のうちに手当てしておくことが、不適正への悪化や修繕費の増大を防ぎます。

指摘があったら誰に相談する?

「おおむね適正」「不適正」だった場合の相談先は、指摘の内容によって変わります。

  • 機器の不調・消毒・水質に関する指摘(ブロワー停止、ばっ気不足、消毒剤切れなど)→ まず契約中の保守点検業者へ。結果票を見せて対応を依頼します
  • 汚泥のたまりすぎ・清掃に関する指摘清掃業者へ(保守点検業者経由で手配できることも多い)
  • 本体の破損・設置状況に関する指摘(槽本体のひび、マンホールの破損、流入・放流管の不具合など)→ 工事業者や設置した施工店へ
  • 指摘の意味そのものがわからない → 検査を行った指定検査機関に内容を確認してかまいません。連絡先は結果票に記載されています

保守点検業者と契約していない、または対応に不安がある場合は、この機会に契約・見直しを検討しましょう。選び方は業者の選び方で解説しています。

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結果票・記録票は保管しておく

保守点検・清掃の記録票は、浄化槽法施行規則第5条により3年間の保存が義務付けられており、法定検査の書類検査でも確認されます。法定検査の結果票(検査結果書)も、翌年以降の検査結果との比較や、業者に相談するときの基礎資料になるため、記録票と同じファイルにまとめて保管することをおすすめします。中古住宅の売買や引っ越しの際にも、維持管理の履歴として役立ちます。

自分で安全に確認できること

  • 結果票の総合判定と指摘事項の欄を読み、何についての指摘かを把握する
  • 過去の結果票・記録票と見比べて、同じ指摘が続いていないか確認する
  • 不明な点を、結果票に記載された指定検査機関の連絡先に問い合わせる

やってはいけないこと

  • 「不適正」の結果票を放置する(改善を要する状態のまま使い続けることになります)
  • 指摘内容を確認せずに、自己判断で薬剤投入などの対処をする
  • 結果票・記録票を捨ててしまう(記録票は3年間の保存義務があります)

業者へ相談すべき基準

  • 総合判定が「不適正」だった、または「おおむね適正」の指摘内容に対応できていない
  • ブロワー停止・ばっ気不足・消毒剤切れなど機器や維持管理に関する指摘を受けた
  • 槽本体やマンホールの破損など、工事を伴いそうな指摘を受けた
  • 保守点検業者と契約しておらず、指摘への対応を頼める相手がいない

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よくある質問

「おおむね適正」は、一部に改善が望ましい点がある、または経過観察が必要という判定です。ただちに機能に支障がある状態ではありませんが、指摘事項の欄を確認し、次回の保守点検時などに対応してもらいましょう。放置すると不適正に悪化するおそれがあります。
まず結果票の指摘事項を確認し、機器・消毒・水質の指摘なら契約中の保守点検業者へ、汚泥のたまりすぎなら清掃業者へ、本体の破損なら工事業者へ、結果票を見せて相談してください。指摘の意味がわからない場合は、検査を行った指定検査機関に内容を問い合わせてかまいません。
結果票を発行した指定検査機関に問い合わせるのが確実です。連絡先は結果票に記載されています。様式や記載内容は都道府県の検査機関ごとに異なるため、一般論よりも発行元への確認をおすすめします。契約中の保守点検業者に見てもらうのもよい方法です。
法律上の保存義務(3年間)が定められているのは保守点検・清掃の記録票ですが、法定検査の結果票も翌年以降の結果との比較や業者への相談、住宅売買時の維持管理履歴として役立つため、記録票とあわせて保管しておくことをおすすめします。

公式の出典・参考情報

上記の公式情報は 2026-09-01 時点で確認しています。制度・仕様は変更されることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。